【美容師が教える】白髪染めトリートメントについて徹底解説!
美容師をしているものです。
新型コロナウイルスの影響により緊急事態宣言の対象が全国に拡がってしまいましたね…こうなるとますます行きにくくなってしまうのが美容室かと思います。
(私の所属している店舗も緊急事態宣言後、お客様は激減・・・)
そこで今回は、このような美容室になかなか行けない時に頼りになる「白髪染めトリートメント」について解説していきます。
白髪染めトリートメントの成分って?
トリートメントと名称をつけて販売しているぐらいなので、わかりやすく言えばよくあるトリートメント成分の中に丁度よく髪の毛を染める成分を配合しているのが俗に言う「白髪染めトリートメント」になります。
その髪の毛を染める成分は、主に「HC染料」と「塩基性染料」となっています。
HC染料も塩基性染料も、2001年の規制緩和により登場した比較的新しい成分です。HC染料は色の種類がたくさんあり、塩基性染料はあまり色の種類がありません。塩基性染料の方がHC染料よりは色のもちが良いです。
これらの特徴を2つの成分で補いつつ絶妙に調合されたものがカラートリートメントと呼ばれるもので、その中でもブラウンやダークブラウンなどの色が濃いめなものが、いわゆる「白髪染めトリートメント」になります
HC染料
通常のカラー剤(酸性カラー)は分子量が大きく、髪の毛にあるキューティクルをわざわざ開いて染料を入れる必要がある為ダメージを伴いますが、HC染料は分子量が小さい為、髪の毛を傷ませることなくキューティクルの隙間から入り込み、色を定着させていくことが出来ます。(定着させる力は弱い)
カラーシャンプー等にもよく配合されています。
塩基性染料
塩基性染料は、HC染料よりは分子量が大きい為、髪の毛の内部まで入り込むことはできないのですが、髪の毛の表面近くには定着する力があります。(酸性カラーよりは色落ちしやすい)
白髪染めトリートメントはかぶれない?!
酸性カラーと比較すると比較的安全だと言われている「HC染料」や「塩基性染料」を利用したカラー剤である白髪染めトリートメントをはじめとしたカラートリートメントやヘアマニキュア。
よくお客様からは
「トリートメントだからかぶれませんよね?お風呂に入っている間ずっと塗りっぱなしでも大丈夫ですよね?」
「マニキュアは絶対にかぶれないんですよね?」
というような質問を受けるのですが、世界でも数例ではありますが酸性カラーよりも強いアレルギー反応を起こす場合があるようです。
毛髪用化粧品に配合される新規染毛用色素の分析法120-4.市販化粧品の分析|東京都健康安全研究センター
必ずかぶれない訳ではないことを頭に入れておきましょう。
白髪染めトリートメントの注意点
もちろん髪質や、ご自身で購入された色の選択が髪の毛に合っているのかにもよりますが、一回ではしっかりとは染まりにくい為、継続して髪の毛を何重にもコーティングしていくようなイメージで使う必要があります。
また、染めるのに時間がかかることに加え、酸性カラーよりは色落ちが早いのでその点は気をつけておきましょう。
メリットは、トリートメントがベースの成分なので非常に塗るのが簡単です。いつも普通の市販カラー剤で失敗していたり、細かい作業が苦手な方にはオススメです。
そして、こちらは残念なお知らせではあるのですが、継続的に使用することで髪の毛がコーティングされていくような状態なので、いざ「たまには美容室でプロに綺麗に染めてもらおうかな〜」と思って美容室でのカラーを行う際には色ムラになってしまう可能性が高くなります。。(パーマ・縮毛矯正も同様にかかりが悪くなってしまう)
特に初めての美容室では、担当の美容師さんに「おうちでヘアカラーされてますか?」などのカウンセリングを受けることがあるかと思いますが、正直に包み隠さず全てを伝えましょう。何らかの対策や提案をしてくれたり、どうしてもムラが確実に出てしまうような染まり方が見受けられた場合は、施術をお断りする場合もあるかもしれません。
おうちでのカラーはこのようなリスクも秘めていることを頭に入れておいていただければ美容師としても有難いです。。
まとめ
今回紹介した白髪染めトリートメントの解説の他にも、新型コロナウイルスの影響で美容室に行きにくい今だからこそ知っておくと得する情報をいくつか記事にしています。
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